
木の花の特徴
体温を感じる距離で見守る
木の花は、小さな建物の事業所です。私たちは、子どもたちの生活を支えると同時に、安心と安全を守る必要があります。「目が届く、手が届く」距離を重視し、1対1での支援ができるよう人員体制を整えています。少し狭さを感じるかもしれませんが、子どもたちが安心できる距離で寄り添い、温もりを感じられる環境を大切にしています。
特化することで気づきの質を高める
安心と安全を守るために「距離」と同じくらい大切にしていることが「気づき」です。自分の気持ちを伝えることが苦手な子どもたちを支援する際に、小さな変化に気づき、見逃さないことはとても重要です。心身に重い障がいを持っている子どもたちに特化することで、より専門的な支援が可能になり、「気づき」の質も量も向上するため、安心と安全を守ることに繋がると考えています。
ドキドキ・ワクワクを引き出す取り組み
障がいを持つ子どもたちを取り巻く課題の一つに、お出かけや交流の機会が限られていることが挙げられます。木の花では、施設内での楽しい活動だけではなく、地域の方々との出会いや交流を通じて、子どもたちの「ドキドキ・ワクワク」を引き出したいと考えています。そのため、来客者とのふれあいや、お出かけ先での交流を積極的に行い、心を豊かにする取り組みを大切にしています。

笑顔を守るための安全対策
過ごす場所や使用する道具を整えたり、気づきや反省を伝え合ったりするなど、小さな取り組みを毎日積み重ねています。ご指摘を受けることや、ヒヤッとする場面もまだありますが、小さな改善を重ねながら、今日よりもよい支援と環境で明日を迎えられるよう努力を続けています。
また、「思ってもみないこと」を「思っていたこと」に変えるだけで、その後の対応が大きく変わります。思ってもみないことを減らすために、非常時の対応練習などにも取り組んでいます。
衛生管理・健康管理

- 子どもの健康チェック
- 学校・保護者との情報共有
- 感染対策としての環境整備
- 職員の健康チェック
- 感染対策の勉強会
- アレルギー対応食の実施とチェック など
安全管理

- 日常生活活動における環境の整備と点検
- 医療機器を使用する児と他児との接触事故対策
- ヒヤリハット事例の検証と再発防止
- 送迎車への安全装置の装備
- 活動時の準備や人員配置など事前計画の実施 など
緊急時対応

- 子どものケガ、急変時対応のマニュアル策定
- 送迎中の急変時対応マニュアルの装備
- 救急対応備品の管理とチェック
- 個別リスクの職員間共有 など
非常災害対策

- 消火設備の定期点検
- 備蓄品の定期確認
- 避難訓練の実施
- 周辺避難施設の確認
- 委員会の開催
- サービス提供体制の継続および早期再開のための計画書(BCP)作成
- 子どもたちと定期的な非常食の試食 など
嘱託医師診察

- 定期的な健康状態の確認
- 支援環境の確認と助言
- 職員への助言 など
心を育むためのお出かけ
子どもたちも私たちも、お出かけが大好きです。準備の段階からドキドキ・ワクワクする時間は、とても大切な経験になります。お出かけをするための課題はまだまだ多いですが、下見をしたり、行き先の方に事前相談やご協力をお願いしたりしながら、出かけられる場所が少しずつ増えています。これも地域の皆さんのおかげです。
取り組みの実際
2024年度
- アクロス福岡:音楽イベント(福岡市)
- 中村学園大学:大学生体験(福岡市)
- 福岡工業大学:吹奏楽コンサート(福岡市)
- ハクハク:明太子作り体験(福岡市)
- アソビーノ:福祉イベント参加(大刀洗町)
- ららぽーと福岡:お買い物(福岡市)
- ゆーゆープール:プール遊び(宗像市)
- 福岡タワー:探検(福岡市)
- 絵本ミュージアム:体験(福岡市)
- ベイサイドプレイス博多:探検(福岡市)
- 福岡空港:探検(福岡市)
- CAFEしあわせ駅:お食事(福岡市)
- 天神クリスマスマーケット:お買い物(福岡市)
- 小倉駅:新幹線旅行(北九州)
- 海の中道海浜公園:探検(福岡市)
- 近隣スーパー:お買い物(糟屋郡) など
保護者の声
木の花さんでのお出かけを子どもはいつも楽しみにしています。先日はお出かけ先のお店の人とお話をしたことを嬉しそうに話してくれました。子どもにとって良い経験になっています。

家族だけではお出かけが難しいことも多いですが、職員の方々がついていただけているので安心できます。こんなところでも行けるんだなと知ることもでき、今度家族で行ってみたいねと話をしています。

交流者の声
カフェの店長です。先日木の花の職員の方からご連絡があり、コンセントをお借りしてミキサーを使っても大丈夫でしょうか?などご相談を受けました。初めてのことで少し戸惑いましたが、できる範囲での対応準備をさせていただきました。当日楽しそうにお食事されているお子さまの様子を拝見し、私も嬉しく思いました。また来てくださいね。

木の花さんの職員の方と繋がりがあり、時々絵本の読み聞かせや歌のボランティアに伺っています。いつも笑顔で「いらっしゃい」のお出迎えと、「ありがとう、また来てね」のお見送りをしてくれ、とても温かな気持ちになれます。これからも子どもたちの成長を楽しみに時々遊びに来たいと思います。

木の花の想い

すべての人が安心して生活できる地域作りを目指して
私たちの原動力は、子どもたちやご家族の力になりたい、そしてご家族との時間ももっと楽しい時間にして欲しいという強い想いです。そのためには、安心安全な範囲を「自宅」「学校」「木の花」だけではなく、「地域」まで広げていくことが必要だと考えています。そうすることで、子どもたちがたくさんの出会いや楽しい思い出をつくれるよう願っています。

おかげさまで、ご協力や応援してくださる仲間が少しずつ増えていると感じます。本当にありがとうございます。一方で、まだまだ多くの制限を感じることも事実です。木の花も子どもたちも、日々小さな挑戦を重ねていますので、もし街で見かけたら、皆さんの”はじめの一歩”として「こんにちは」と声をかけていただけると嬉しく思います。それは、子どもたちにとっても、とてもよい経験になると信じています。
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